映画『夏時間の庭』のヒットで知られるオリヴィエ・アサイヤスの自叙伝!
映画『夏時間の庭』のヒットで知られるオリヴィエ・アサイヤスが68年の5月革命とそれ以降の日々を回顧した自伝的テキスト!『デーモンラヴァー』の編集の後にインドのリゾート地で大麻を薫らせながらリラックしたムードで執筆したという一冊!オススメ!
【プレス・リリース】
『映画『夏時間の庭』のヒットで知られるオリヴィエ・アサイヤス。
その新作『カルロス』は、70年代~80年代に世界を恐怖に陥れたテロリストを主人公に
若きオリヴィエ・アサイヤスの生きた日々の夢とその後を活写する。
本書ではその背景でもある著者自身の現実の「青春」が、世界の動きとともに綴られる。
映画を映画以外の動きの中から見つめることで、
映画とは何かを問い詰める切実な言葉が溢れ出す政治と映画と運動の書。』
今やフランスを代表する監督のひとりとなったオリヴィエ・アサイヤス。その自伝ともいえる本書は、しかし映画ファンの期待を見事に裏切るように、映画のタイトルや監督たちの名前も登場しない。唯一の例外がギー・ドゥボール。60年代、ドゥボールの率いた「アンテルナシオナル・シチュアシオニスト」の活動とその後のドゥボールの映画が著者やフランス映画、フランス社会にどれだけの影響を与え今日に至るか。若き時代の著者の過ごした日々の現実と思考とが、奔流となって綴られていく。今は亡きギーの妻、アリスへの手紙という形で記されたオリヴィエ・アサイヤスの半生は、そのまま70年代以降を生きるフランス社会やフランス映画の早すぎた自叙伝ともなっている。
■オリヴィエ・アサイヤス(Olivier Assayas)
1955年フランス、パリ生まれ。
70年代、カイエ・デュ・シネマで映画評論家として活動後、84年にローラン・ぺラン監督の「Passage Secret」で脚本家デビュー。以後、アンドレ・テシネ監督作『ランデヴー』(85)、『溺れゆく女』(98)等の脚本を執筆。86年に初の長編「Désordre」を監督。以後、『パリ・セヴェイユ』(91)、『冷たい水』(94)、『イルマ・ヴェップ』(96)、『HHH:候孝賢』(97)、『DEMONLOVER デーモンラヴァー』(02)などを手がける。その後もマギー・チャンがカンヌ国際映画祭主演女優賞を獲得した『クリーン』(04)、日本でも大ヒットした『夏時間の庭』(08)などがあり、最新作は『カルロス』(10)は合計5時間30分の大作となった。
■翻訳:彦江智弘(横浜国立大学准教授 フランス文学専攻)
四六変形判 上製本 200ページ ISBN:978-4-9904938-3-7 ..