独自の視点で映画と音楽を語る批評家、樋口泰人の11年に渡る批評集!
爆音上映の企画者でもあり、中原昌也や湯浅湾を擁するレーベル、boidの主宰者でもあり、そして、独自の視点で映画と音楽を語る批評家でもある樋口泰人の11年に及ぶ批評集。まえがきを読んで頂ければよ~く理解できるかと思いますが、とにかく物書きとしての立ち位置が独特です。だからこそ、新しいモノの見方を得ることが出来る本当に素晴らしい一冊となっています!大推薦!
【目次紹介】
第1 章 リフォームと水撒き
Goodbye 20th Century ̶̶『感傷的な運命』
サングラスとファスナー ̶̶『ギャラクシー・クエスト』
世界をスタジオ化するマジック ̶̶『シェイディー・グローヴ』
『我が胸に凶器あり』
『チェンバー/凍った絆』
窓辺のシシー・スペイセク ̶̶『ストレイト・ストーリー』
停滞が引き起こす運動 ̶̶『断絶』『さすらいのカウボーイ』
「未知」と「叡智」の映画 ̶̶『さすらいのカウボーイ』
「E.T.」はやってこない ̶̶『E.T.』『A.I.』『スター・ウォーズ エピソード1』
BLOOD, SWEAT AND TEARS ̶̶『SF ホイップクリーム』
ユニゾンとブラウン運動 ̶̶『EUREKA ユリイカ』
第2 章 boid と私と映画の血と汗と涙の記録 VOL.1
――「ハイファッション」00‐03
第3 章 アメリカ映画の願い
『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』『“ アイデンティティー”』『25 時』『めぐりあう時間たち』『ミッシング』『ビッグ・フィッシュ』『BULLY』『閉ざされた森』『テープ』『マトリックス リローデッド』『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』『スター・ウォーズ エピソード3 /シスの復讐』『メルキアデス・エストラーダの3 度の埋葬』『ラストデイズ』『ニュー・ワールド』『グッドナイト&グッドラック』『僕のニューヨークライフ』『ワールド・トレード・センター』『ラッキー・ユー』『マンダレイ』『ロッキー・ザ・ファイナル』『ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン』『チェ 28 歳の革命』『チェ 39 歳 別れの手紙』『ボブ・ディラン ノー・ディレクション・ホーム』『アイム・ノット・ゼア』『ゾディアック』『アンダーカヴァー』『ダージリン急行』『ブラック・スネーク・モーン』『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』
第4 章 夢の終わりから聞こえてくる歌
エルヴィスとデイト
エルヴィス・ファッキング・クライスト ̶̶エルヴィス・プレスリー、クランプス
1 分51 秒の誘惑 ̶̶T.REX『銀河系よりの使者』
断絶と接合、そして持続 ̶̶T.REX の3 枚のアルバム
映画のサンフランシスコ ̶̶ザ・レジデンツ、ロブ・ニルソン
あり得なかった「アメリカ」の物語 ̶̶ジョン・フェイフィ、デヴィッド・トーマス
The Great Walls of Echoes ̶̶エルヴィス・プレスリー、フィル・スペクター
キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャンとスペクターは呟く
夢の終わりから聞こえてくる歌には機械と油の臭いがする ̶̶ルー・リード、リー・ヘイズルウッド
果てしなく豊かな荒地 ̶̶アイザック・ヘイズ追悼
あるはずのない「鉱脈」を結ぶ回路 ̶̶『悪魔とダニエル・ジョンストン』
ブルース・スプリングスティーンのレコードを買った
第5 章 boid と私と映画の血と汗と涙の記録 VOL.2
――「ハイファッション」05‐09
第6 章 王の帰還
Back to MONO ̶̶『アカルイミライ』「朗読紀行 にっぽんの名作/風の又三郎」
もう家には戻れない ̶̶『アレキサンダー』
王の帰還 ̶̶『GERRY ジェリー』
『トゥルーへの手紙』
With You or Without You 『DEMONLOVER』と『CLEAN』、そして『TRANS』
カットされなかったギターの弦がゆらゆらと揺れる ̶̶『ドリーマーズ』
BITCHES BREW ̶̶『死の谷'95』
過去形で記された未来 ̶̶『プラスティック・ソウル』
Wish you were here ̶̶『ロード・オブ・ドッグタウン』
輝ける暗闇とともに ̶̶『THIS IS ENGLAND』
盲人の作った映画 ̶̶『断絶』『Helpless』『ラブレス』
アクロス・ザ・ユニヴァース ̶̶『アンナと過ごした4 日間』
悲しみの歩みは続く。 ̶̶『トウキョウソナタ』
ノイズと微笑み ̶̶『レザボア・ドッグス』『デス・プルーフin グラインドハウス』『ジャッキー・ブラウン』
『シネマの記憶喪失』
ジャーニー・スルー・ザ・パスト ̶̶『センチメンタル・アドベンチャー』『ミリオンダラー・ベイビー』『グラン・トリノ』
2 本の映画 ̶̶『グラン・トリノ』『CLEAN』
オリヴィエ・アサイヤスのふたつの時間 ̶̶『夏時間の庭』
補章 サーフィン・バード――廣瀬純との対話
あとがき/初出一覧