これは最高！風狂の謡人・嘉手苅林昌が1960年代に地元・マルテルレコードに残した音源を集めた画期的アンソロジー！嘉手苅林昌の歌唱は、1970年代に竹中労監修の下で制作されたLP30数枚におよぶ島うたアンソロジーをはじめ、膨大な量の音源が紹介されてきましたが、ほとんどが1972年「本土復帰」以降の本土メジャーでの録音ばかりで、それ以前の地元録音となると皆無に等しい状況でした。ですので、本作のように地元録音ばかりを集めた音源集は本当に画期的となります！しかも内容も驚くほどに素晴らしいです！嘉手苅林昌の唄三絃には、地元の気軽さからか、いつになくリラックスしていて、飄々とした雰囲気があり◎！持ち前の変幻自在なアドリブ唱法も堪能出来ますし、林昌終生の相方・大城美佐子とのコンビも最高です！うた/歌唱が呼び込むブルース性がグッと沁み込む大傑作です！歌唱や三絃が醸し出すグルーブや響き、発露されていく情緒の素晴らしさは筆舌に尽くし難い魅力で満ちていますね！多くの人に聴いて欲しい極上盤です！大推薦！