ソ連の国営レコード会社“メロディヤ”からリリースされたジャズのLPレコードを紹介するディスクガイド!
凄い本が出ました!本書は1964年から1991年にかけての27年間、ソ連の国営レコード会社“メロディヤ”からリリースされたジャズのLPレコードを紹介する本となります!約400点存在すると言われているメロディヤ・ジャズの主要タイトルをほぼ網羅し、充実の解説とともに紹介する世界初のソ連ジャズ・ディスクガイド!ディスク紹介のみならず、その背景を記したオリエンテーションや豆知識なども掲載されていて、ソ連ジャズに馴染みのない人も入りやすい本となっていますよ!是非!
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ソ連メロディヤ・ジャズ盤の宇宙
岡島豊樹 編纂
小B6判並製:288頁(うち、カラー口絵32頁)
ISBN:978-4-910065-05-2
▼目次
●オリエンテーション
—メロディヤ盤の出自・性格
—ソ連メロディヤ盤でどんなジャズが聴けるか
—ジャズ盤細分類とソ連ジャズ史対照
●第1部 ソ連ジャズ・アンソロジー
—ソ連ジャズ古事記
●第2部 ジャズ祭:1965-1989
—巨大なジャズ氷山の一角
●第3部 個人・グループ名義
—多人種・多民族宇宙のジャズ・ミュージアム
●豆知識
“神話”時代のソ連ジャズの宝石箱/ソ連ジャズのスタンダード・メイカー達/ジョージ・アヴァキャンは「レーニン賞」受賞者/60年代ジャズ祭を盛り上げたレジェンドのCD/リトアニア・ジャズの歴史をパッケージしたCDセット/米国で出たソ連ジャズ祭メロディヤ音源CD/ビルシュトナス祭の録音をCDで聴く/幻のテナー奏者は誰だ(不法移住者物語)/シベリアのジャズ・パノラマLP2題/イーゴリ・ブリーリのメロディヤ録音選集CD/レオニード・チジクのメロディヤ録音CD/ソヴィエト作曲家同盟ポピュラー音楽部長が選んだメロディヤ録音11曲/BGサイドメンたちのソ連土産?!/このCDはコズロフ「アルセナル」のメロディヤ編集盤です/ヴァギフ・ムスタファ゠ザデのメロディヤ録音をCDで揃える/ムガム・ジャズ愛好家のために/米国East Wind Recordsのメロディヤ録音LP/レニングラード・ジャズ・パノラマLP3題/リトアニア独立回復運動の指導者は音楽学者兼ピアニスト/外国レーベル録音のメロディヤLP/ソ連末期のジャズ・ミュージシャンの評価:批評家投票結果/ソ連・ロシアジャズの情報プール on インターネット
●英字索引
●カタカナ索引
●あとがき
編纂:岡島豊樹(おかじま・とよき)
ジャズ喫茶イントロ(高田馬場)勤務を経て、 「季刊ジャズ批評」誌編集人(1983–2001)、「Jazz Brat」誌編集兼発行人(No. 1–9 : 2002–2006)、「東欧ロシアジャズの部屋」(web)管理人など。ソ連〜ロシア関連の文章:「モスクワ・ジャズ2007」(『現代ジャズ文化研究 ―ヨーロッパ・ジャズを中心とする比較文化論的考察』新潟大学人文学部発行、2008年)、「フォーク・ジャズの諸相―ソ連末期から今日まで」(『ソ連邦崩壊前後におけるアンダーグラウンド芸術の変容に関する研究』新潟大学人文学部発行、2015年)、「アゼルバイジャンのジャズ事情 ―feat.ムガム・ジャズ 」(『1980年代ソ連のグローカル・アヴァンギャルド ―地方都市の前衛芸術に関する研究』新潟大学人文学部発行、2017年)、「エストニア・ジャズの100年史」(『Jazz Perspective』 Vol. 16、ディスクユニオン、2018年)、「ロシア・ジャズ人名事典」(『Jazz Perspective』 Vol. 18、ディスクユニオン、2019年)、「ロシア/ソ連ジャズのレコード・ジャケット展」(同前)他。社会主義時代の東欧諸国のLP盤(国営レコード会社発売)の世界を整理中。
いまだ全貌把握の困難なソヴィエト連邦の国営レコード会社=メロディヤ(Μелодия)。一説によると400枚近くあると言われるメロディヤ・ジャズ盤の主要タイトルをほぼ網羅し、充実の解説とともに紹介する世界初のソ連ジャズ・ディスクガイド。1964年メロディヤ設立から1991年ソ連解体までの四半世紀あまり、15の共和国を有する巨大な多民族共産主義国家ではどのようなジャズのレコードが作られていたのか。鉄のカーテンの隙間から覗き見る米国のスタイルを規範としながら、いまや世界音楽となったジャズは冷戦体制下の微妙な蠢きとして多様な発展を遂げていた。「ジャズはオデッサで生まれた」と豪語したレオニード・ウチョーソフから「ジャズは死んだ」と言い放ったセルゲイ・クリョーヒンまで、レコード盤に刻まれた知られざるジャズ史。